知的戦闘力を高める哲学
”カリスマ性” ヴェーバー
支配を正当化する3要素
「歴史的正当性」「カリスマ性」「合法性」
1歴史的正当性
永遠の過去に裏付けられた伝統的な支配
2カリスマ性
個人の英雄的行為、指導者的資質に対する帰依と信頼に基づくカリスマ的支配
3合法性
制定法規の妥当性に対する信念と規則に依拠した客観的な権限に基づく合法的な支配。
リーダーとしての資質
カリスマ性のある支配者がいれば、組織や集団を方向づけ、適正に駆動する。最良のチームの原動力となっていくのは、報酬や罰則などのルールではなく、被支配者側の内発的動機づけだ。どれだけ「人としての魅力」を高めることができるか、それを「他者に主体的に感じさせる」かだ。カリスマ性という才能をどれだけ人工的に育てることができるかが、上に立つものとして成功するか否かを残酷に分ける。
まとめ
1と3はそうあるべきものとして民衆が半ば自動的に思考抜きで判断し、達成される支配だが、2のカリスマ的支配は民衆が主体的に考え「この人は信頼できそう、ついていきたい」としてまとまる過程が生じる。主体性に始まる行動というのは強固なものが多く、簡単に覆ることはない。つまり、民衆や団体を強固にまとめあげるには「カリスマ性」という要素がとても重要となる。かつて第2次世界大戦で世界を名を轟かせたナチス・ドイツのアドルフ・ヒトラーはこの才能に長けていたとされる。巧みな弁論術、群集心理の誘導によってカリスマ性を存分に発揮した。当時のドイツ国民はヒトラーに熱狂し、ドイツをさらなる高みへと発展させる存在として権力をふるった。
カリスマ性は誰もが持っているものではない「天与の資質」とされるが、ビジネスシーンや生活レベルにおいては、工夫や努力しだいで効力を発揮することができる。リーダーとして組織の方向づけや集団で何かを達成しなければならないときには、「伝統的にこうだから」とか「こういうルールだから」として動かすよりも、「人格としての魅力を感じさせること」が円滑で強固なチーム作りに役立つ。
Thank you.